台灣好好 日本よりも日本らしく 6

旅行土産話仲間 飯坂彰啓

故宮博物館 クレージーなものを山ほど見る

故宮博物館

運営者 それで故宮博物館は、とにかく立派な博物館でした。見学者がとにかく多いです、滅茶苦茶、死ぬほど。
 だいたいですね、日本の修学旅行とか、とってもうざいです。

飯坂  修学旅行生がこんなものを見てもわからないだろうに。それを受容する素地を涵養する教育にはなってないからね。

運営者 ええ、僕は展示品を見ながら何をやっているかというと、「これが春秋戦国時代のもので、秦のものはこれで、三国時代はこうなって・・・」と頭の中でつなげていく作業をやってるわけじゃないですか。それを修学旅行のガキは、祭礼のために使ったのか、飾りなのかわからない青銅器の鉦をひと目見て、一言「どう見てもこれは鐘だよ」とぶち壊していくわけです。「お前だまれ」と。

飯坂  引率の教師だってわかってないだろう。修学旅行なんて楽しけりゃいいんだから山奥に連れてって枕投げでもさせておけばいいんですよ。芸術に触れることが大切なんてごたくを並べるんなら、普段から地元の美術館に連れて行けっていうんだ。

運営者 まったく。それから本当にうざいのが、韓国人の団体ですね。これはルールもへったくれもないですから。そういう団体がどっと来て、どっと動いていきます。
 するとそうした連中がふっといなくなる瞬間があります。その時の青銅器の持っている迫力はすごいですよ。そうした喧騒が去って青銅器と向かいあってみると、すごい存在感を感じます。それを、「どうみてもこれは鐘だよ」と言っている奴は感じることができないわけです。

飯坂  しょうがないよ、それは。個人の受容能力もなければ、団体旅行の物見遊山の行程でそういう精神状態にもないわけだから。

運営者 まあいいですよ、そういうのもいずれわかる日が、その人にも来るかもしれないし。
 3階から見るとするとですね、最初にあるのは玉なんですよ。石です。一番古いのは8200年前の玉なんだそうです。
 これはまあホントがどうか私には知るすべもありませんが、ロマンがあるから8200年前でもいいじゃないかと。7000年前の玉とか、いっぱいゴロゴロあるわけです。
 殷周時代は紀元前1600~220年まで。その時代から残っているものから察するに、人間を意識した礼教という文化があったことがわかるわけですね。その時代の代表的な遺物がでっかい鼎なんです。この中に500字ぐらい漢字以前の文字が書かれていて、そうした文化があったことが伝えられているんです。

 それから古い時代の官窯の器がいっぱい見られます。
 一番人気のある展示物が、白菜の形と、豚肉の形をした玉なんですけどね。玉を彫刻して白菜の形にしたのと、もともと豚肉の姿形をしていた玉です。

飯坂  東坡肉(トンポーロー)みたいだね。

運営者 東坡肉こそ、今回の展覧会の主役のひとりである蘇軾が、左遷時代のつれづれに考案したんですから。
 それとか、象牙の彫刻の恐ろしいほど精緻精密な工芸品がたくさんありますよ。微細な彫刻。いま中国で見られるような象牙の透かし彫りは、ここに置いてあるものと比べたら比べものになりませんね。信じられないほど小さな象牙の中に透かし彫りをするとか、象牙の玉があるんだけど、その象牙の玉が17層になっているとか、小さな瓶の内側から画を描くとか。
 いったい何に使うのかわからないようなクレージーなものが山ほどあります。

飯坂  皇帝に献上したんでしょうなあ。

運営者 あと、西太后の爪とかね、並んでいるわけです。何やねんこれはと。

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