台灣好好 日本よりも日本らしく 4

旅行土産話仲間 飯坂彰啓

某国と違って「規範意識」を感じる国



運営者 それで旅行の印象として総括的なことを言うと、台湾に行って不愉快な思いってせずにすむんですよ。

飯坂  不快感がないんだ。

運営者 たぶん、「日本人だ」ということで、気を遣ってくれてるんだと思うんです。それ、感じますよ。そう、気遣いがあります。すごいことです。結局旅行って、嫌なことがあると減点していって、いいことがあるとプラスになるんだけど、台湾の場合はプラスのイメージだけが積み重なっていくから、イメージとしてとってもいいところに見えてしまうんです。事実いいところなんですよ。

飯坂  雨が降っていたことを除くと。

運営者 そう。台湾には日本よりも日本らしいところがあります。
 どういうところかというと、街の中に信号機があるじゃないですか。歩行者用の信号は、日本の場合赤は人が止まっているマーク、青は人が歩いているマークになってますよね。台湾ではその青の人が歩いているマークの足が動くんですよ。そして赤に変わりそうになると、その足が早足になるんです。律義だと思いませんか?

飯坂  それだけせっかちな人多いのかな?

運営者 大阪に行くと驚くんだけど、「もうちょっとしたら青に変わります表示」ってありますよね。あの逆で、主要な交差点の歩行者用信号の横には「あと何秒で赤に変わります」という秒数がデジタルで表示されています。

飯坂  なるほど、「青信号のうちにみんな渡ろう」という規範意識がちゃんとあるということですね。

運営者 その通り! 規範意識を感じます。これが他のアジアの国と全然違いますし、日本よりも優れているかもしれない。
 はっきり言って規範意識なんて●国人にはありませんよ(●部分にはお好きな漢字を入れてください。カタカナじゃないです)。それを台湾では実感できますね。

飯坂  大陸では親族とか利害関係者の内部においてのみ規範があるようだけどね。

運営者 彼らは、その感覚を外部に延長して社会を構成していたりしますよね。だから法治主義じゃなくて人治主義になるわけで。


MRTの駅MRTの駅

 それからすごく立派なのがMRT(都市交通システム)です。北朝鮮でもそうだけど、首都の公共交通機関は国の威信を示すものとして立派に作るという傾向はありますが、駅がとにかく立派ですよ。そしてデザインがいいんです。デザイン的に優れています。見事なものでして、営団地下鉄なんか完全に負けてますね。これはほんとにすばらしい。
 デザインということで言うと、台北には世界一のものがあって、07年現在で世界一高いビルって台北にあるんです(07年7月にドュバイで建設中のビルに抜かれました)。台北101という高さ508メートル、101階建てのビルです。そこに登りに行ってきました。これ、熊谷組が作ったんですけど、1分間に千メートル上がるというバカみたいなエレベーターで、気圧の変化を緩和するために世界で唯一与圧装置がついているという。

飯坂  時速60キロのエレベーター・・・。

台北101台北101運営者 てっぺんまで38秒で着きます。展望台に登ってみると、雨で何も見えないんです(笑)。悲しいっす。まさに五里霧中。
その巨大ビルディングの下にモールがありまして、ここのデザインが、まあはっきり言って六本木ヒルズよりよっぽど素晴らしい。センスがいい。
 設計者が何をつくりたいかという意図がはっきり伝わってくるんですよ。エスニックなものもうまく織り交ぜながら国際的に通用する空間を創造しています。
 上の台北101のデザインの延長なんですけどね。非常に好感が持てます。六本木ヒルズなんかあれに比べたらくそですな。
 建築って文化じゃないですか。そういう意味でこれはダメだなぁという建築がどこの国に行っても増えていると思うし、日本でも実際そうなのですが、六本木ヒルズってその最悪の部類だと思います。
 ありゃあ、できそこないのテーマパークだ。森ビルは文化がどうこう言ってるんだったら、もうちょっと考えろと思いますね。

台北101

飯坂  建築家とかデザイナーとかって、無用にバリューを付加しようとしているのか、ななめ45度上な感じのひともいるからね。

運営者 ダメな奴はダメなんですよ、才能だから。ただ、建築は後に残るから、罪が大きいですよね。
  まぁこういったところが旅行の一般的な印象ですね。「ひょっとすると、台湾には日本よりも日本的なものがあるかもしれない」という期待が持てました。

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