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環境問題とは「エネルギー問題」と見つけたり

手塚宏之 代表取締役名誉相談役

ピクチャ 1.png    バチカン

運営者 そうすると、現状の国連をベースとした地球温暖化対策の枠組み作りには問題が多いし、国際的にも合意がなされにくいと。問題を抜本的に解決するためには革新的な技術開発が必要であると。その2者の間を埋めるものは何なんですか?

手塚 だからその部分の時間稼ぎを省エネによって行おうということなんです。
 日本の場合、おそらく最低限のエネルギー消費でもって1億2000万人が比較的高い水準の生活を維持しているわけですから、そうしたことを地球全体の規模でやれば、おそらく今のエネルギー消費は3割ぐらい減らすことができるはずです。
 イギリスなんてCO2排出量を大幅に下げた下げたっていうけど単に金融立国ということで、オックスフォード大の研究なんかでは「工業生産を海外に外だししているだけで、国内の工場を止めて中国で生産しCO2を出して輸入しているだけだ」と指摘している。その点日本は国内で工業生産を盛大にやっていて、大量に輸出しながら、GDPあたりのCO2排出量は世界一小さいんだから本当に先行モデルになるんですよ。

運営者 でも中国人は嫌がるだろうなぁ。

手塚 アメリカ人はもっと嫌がりますよ(笑)。本当に省エネしていませんからね。
 でもそういう省エネの努力を世界中で頑張れば、ヨーロッパ人が考えている最後の審判の日が10年ぐらい先延ばしできると思いますよ。まあ審判があるなら・・・ですけど。
 その延命している間に、マンハッタン計画で原爆を作った副産物として原子力発電が実現したのと同じような感じで、あるいはアポロ計画の副産物としてコンピューターや半導体が実用化、発達したように、まったく新しいパラダイムの抜本的な科学技術の進歩を成し遂げる努力をすればよいということです。

運営者 核融合くらいでいいんですかね?

手塚 それはいいでしょう、太陽を地球上に作るということですから。でもそれはとてもいいんだけど、できたとたんに全部が爆発しちゃったらそれですべて終わりなんだけどね。

運営者 いいじゃないですか、それはそれですべてに決着がつくんですから(笑)。

手塚 あとは常温超伝導送電技術なんかもありでしょう。カナダで夜間に余っている水力発電の電力を日本の昼間に送電ロスなしで持ってこられるでしょ。

運営者 それは前から言われてるけどねかなりの省エネになりますよね。送電なしで送電できるのであれば、北方領土に原発を大量に作ればいい。領土交渉も前進しますよ。
 つまり、話をまとめるとこういうことだと考えていいですか。
 みんなヒステリックに「環境、環境」と叫んでいるけれど、じゃあこれは環境問題なのかなと思っていたら、この問題は「エネルギー問題」なんですね。
 でもそれって、事実上のパラダイムの変換ですよ。

手塚 地球温暖化問題とエネルギー問題を切り離して考えている人にとってみればそうでしょうね。

運営者 しかしほとんどの人は切り離して考えてると思いますよ。
 特に今日お話しいただいたような認識は政治家の人に持っていただきたいものですね。エネルギー問題として捉えれば、省エネという意味では日本ではすでに極限までやっています。その認識があれば、「環境」の名前のもとにアホみたいに財政支出して中国を初めとする途上国にムダなカネをばらまく必要性がないじゃないですか。
 そしてCO2排出の問題は、省エネという問題の一部分でしかありません。エネルギー問題の中に取り込んで初めて、このややこしい問題の解決策を発想することができるようになるものなのではないでしょうか。
 それって、「地球環境問題とはエネルギー問題である」というパラダイム転換が一番必要なのではないかと今日のお話しを聞いて思った次第です。


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