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石油価格が高ければ日本の環境技術はペイする

手塚宏之 代表取締役名誉相談役

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運営者 産業的には、どのような日本の省エネ技術があるんですか?

手塚 例えば発電所でいえば超臨界圧発電、超々臨界圧発電というのがあります。熱力学をやった人はわかるんだけど、タービンの運転温度が高いほど発電効率は上がります。

運営者 なるほどー

手塚 タービンの温度を高くするためには、タービン自体の素材や設計はもとより、タービンの周りの配管などの素材も高熱に耐えられるようにしなければなりません。東京電力の袖ケ浦の発電所などは世界の平均よりも100度も高い温度で運転できるので、同じ量のCO2を出していてもエネルギー効率が3%くらい高いんです。
 そのための配管などに使われている素材は日本の鉄鋼メーカーが作ったとても高級・高機能な鉄で作られていたりします。もちろん一般の発電所より高くつきますが、エネルギー効率が高いということは運転段階でメリットが得られるのですから長い目で見たら元が取れるわけです。

運営者 そうでしょうね。

手塚 今のように石油の値段が80〜100ドルであり続ければ、長期的には絶対にこちらの方が得になるはずです。
 ということは、中国やインドのようにこれから発電量が伸びて、自分たちがエネルギーを使えば使うほど自分たちが大変になる国にとってはとても魅力のある技術だと言えるでしょう。もちろんエネルギー効率が高いといういうことは、その分化石燃料の使用量が少なくて済みますからCO2の排出も削減できます。

運営者 そうすると如何にその技術を戦略的に使うかが問題になってきますね。

手塚 だから日本の環境技術というのは、欧米の20年先を行ってるんです。ただみんな知らないだけなんです。

運営者 つまるところ、地球環境問題というのがあったとして、日本の現状の環境に対する取り組みは国際水準でいうとどの程度のものだと評価することができますか?

手塚 僕はかなり高い水準にあると思うよ。
 ただドイツみたいに分別回収を徹底して、一般国民に環境のために高い電気代を払わせるという国もあるわけで・・・

運営者 それはクレージーな話だと思うけど、でも日本の電気料金というのは安全係数が高かったり、デュアル化したりで、国際水準から見ればかなり高いと思いますけどね。

手塚 供給責任があるしね。日本人はちょっとでも停電したり電圧が変動したりすると大変な苦情を言うし・・。でもただでさえ国際的に高いのに加えて、環境対策のためにさらに高い電力料金に国民を誘導することが本当に正しいことなのかどうか、しっかり考える必要があると思いますよ。


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