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イチローが体重を25%減らせるわけがない

手塚宏之 代表取締役名誉相談役

サンピエトロ広場2.JPGサンピエトロ広場

運営者 なぜそのように、日本のCO2削減コストは高くなってしまうんですか?

手塚 それは当たり前の話で、1990年の段階では日本ではすでに相当な省エネをやっていたからですよ。例えば成田空港から東京に戻ってくるバスの中でマンションを見ていると、みんな蛍光灯を使っているのかわかります。窓の明かりが白っぽいですよね。でもアメリカの家庭は100%白熱灯ですよ。

運営者 あいつらは目が悪いですからね。

手塚 この前フジテレビがBS放送で環境問題の討論会をやった時に、齊藤健衆議院議員とかと出演したのですが、岡本さんと同じような質問があったので「日本に90年比25%のCO2削減をやれというのは、イチローに体重を25%減らせと言っているのと同じようなものだ」といったんです。
 あれだけ筋肉と骨だけのスリムな人に25%ダイエットしろっていうのは「不健康になりなさい」と言っているのと同じです。だってこれ以上減らせる部分がないんですから。
 それに比べるとアメリカは現役時代の小錦のようなもので・・・

運営者 小錦に25%減量をしろというのはそんなに無理な話じゃないし、実際にやっているし・・・。

手塚 だから、イチローの例え話はわかりやすいですね。政治というのは本質的な議論が必要で、表面的なイメージで話していてはならないのではないでしょうか。25%削減が何を意味するかなんて何もわからずに安直に掲げてしまった・・。

運営者 日本はソフトもハードもあらゆるものが超一流の国なのですが、ただひとつ政治だけは三流だと諸外国には思われていますからねぇ。われわれはせいぜいそのレベルの、民意を集約し議論をこらして政策決定するというシステムしか持っていないわけですから、仕方がないんじゃないですかね、余計なコストがかかるけど。
 僕は思い出すのは、第二次オイルショックのときなのですが、NHK特集で「節油元年〜省エネルギー列島報告〜」という番組をやっていて、飛行機の燃料を節約するために機体を軽くしなければならない。そこでまずじゅうたんを剥がして軽いものにする。それから機体の塗料も薄くしたり塗る部分を少なくして軽量化すると、各企業涙ぐましい努力を当時から重ねてきたわけです。

手塚 JALも全日空も、機内の食器をどのように軽量化するか頭をひねっているよ。

運営者 そうした産業界の努力を、われわれは見てきています。そのためにあらゆる規制や法律が作られてきたことも報道によって知っています。これ以上いったいどうしろというのでしょうか。
 普通に考えて、これ以上無理だろうと思いますよ。
 それで外国に出かけてみたら、見たところいくらでも無駄を減らせそうな感じがします。だったら日本が同じ土俵に乗るのは損ですよ。
 90年比25%削減などと、なぜそんなクレージーなことが言えるのか、不思議を通り越して呆れるしかありません。
 こんな明確なことについて時間を割いて話すのはまったく時間の無駄だと思います。

手塚 そうですねえ。


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