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「CO2問題」が公害問題の延長で語られるのはおかしい

手塚宏之 代表取締役名誉相談役

ミヒャエル2.JPGミヒャエル教会

手塚 現在の気象は人間が何かをするから変動しているというわけではないのかもしれません。フロリダに巨大なハリケーンが来たり、オーストラリアやブラジルで洪水が起こったりしていますが、この原因が人為的に排出されたCO2の増加であるとは100%立証されてはいないのです。
 従って現状において、ユリウス・カエサルのような傑出したリーダーが出てきて、全人類に対して「CO2削減のためにエネルギー消費をこれまでの8割に抑えなさい」と命令するのは良いことか?という価値観の問題と、そもそもそれによって果してCO2の削減、つまり化石燃料消費の削減をやったら、気候変動の問題が解決するのか?という2つの問題が依然としてわれわれの前にあるわけです。

運営者 そうすると、その2つの問題を並べてみたときに何が言えるかというと、「これって極めて政治的な動きだったんじゃないの?」としか言いようがないですよ。

手塚 民主主義の裏にはどうしてもポピュリズムがあるんですが、普通の人がイメージとして持っている地球環境問題は、近所に何かわけのわからないものを排出している工場があって「公害を垂れ流しにされるのはいやだな」というとらえ方の延長線上に、このCO2の問題も乗っかっている感じだと思いますよ。

運営者 なるほどね、そんなもんでしょうね。

手塚 ところが難しいのは、公害問題は加害者と被害者が存在するでしょうが、環境問題に関しては加害者と被害者が同一なんですよ。みんな家でエアコンを使ったり、自家用車に乗ったりしてるじゃないですか。それにみんな息してるでしょう。

運営者 そうだそうだ、CO2排出がいやなんだったら息を止めろ!

手塚 つまり自分自身が加害者なので、「あの工場がカドミウムを出しているのが悪い」とか、「水銀を出しているから公害だ」と言えないわけです。それを言うのであれば、「あの工場がCO2を排出しているのと同じように、あなた自身もCO2を出していますよ」と言われてしまいます。
 ところが政治家は、この問題を公害問題と同じようにとらえてしまってるんですね。

運営者 なるほど、われわれの世代は公害世代だから。公害基本法より後の世代は、地球環境問題を公害問題に重ね合わせてとらえてるでしょうね。

手塚 例えばNHKのニュースでよく「コペンハーゲンやカンクーンの国連の会議でCO2問題についてこれこれの合意がありました」などと取り上げられるときに、工場の煙突から白い煙が流れている映像が使用されますよね。

運営者 そうですね。

手塚 だけど工場の煙突から出ている白い煙は水蒸気なんですよ。ただのH20(水)です。CO2ではありません。しかし「煙突から出ているものは公害であってきたないものである」というイメージがあるから、そうしたイメージにあった映像が流される。



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