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社会主義が崩壊した時期から「環境問題」が台頭した

手塚宏之 代表取締役名誉相談役

ゼノン3.JPGサン・ゼーノ ・マッジョーレ教会

手塚 「人間はエネルギーを無尽蔵に使用して欲望を拡大してしまって果たしてよいのだろうか、そういうことはよくないのではないだろうか」という罪の意識を持っているみなさんが議論に参加してきたということです。
 その一方で、ちょうどそのころ社会主義国家が、資本主義陣営に負けるということが起こりました。

運営者 レイキャビクでレーガンとゴルバチョフが会って、ペレストロイカになって、東欧が崩壊して・・・

手塚 89年のベルリンの壁の崩壊を皮切りに、東欧社会主義諸国は崩壊してしまった。奇しくもこの地球環境問題が台頭した時期は、このタイミングと重なっているわけです。

運営者 それは重要な指摘ですね!

手塚 市場主義の欲望拡大のシステムを否定し、「エリートがディシプリンを持って社会を運営したほうがすべての人に福祉が行き渡る」という社会主義国のドクトリンが崩れてしまったときに、どのように資本主義というリヴァイアサンを制御するのか、首輪をつけて閉じ込めるのか、という点に頭を悩ませている人たちがいたわけです。そういう人たちがふと横を見ると、この地球環境問題があったと。

運営者 これはいいと(笑)。

手塚 そういう人たちの思想と、「エネルギーを人間の欲望のままに使い続けると、人類の生活の場である地球環境に非常に大きなマイナスがもたらされるかもしれない、気候も変動するかもしれない」というサイエンスが合体して、警鐘を鳴らし始めたわけです。

運営者 なるほど、私が感じていた違和感の根っこはそのへんにありそうですねえ。

手塚 よくアメリカでもあるじゃないですか、共和党があまりにも行き過ぎた減税をやると社会格差が広がりすぎてしまう。だからある時点で民主党が揺り戻しをして弱者に対する保護や優遇を行うという感じのことが。

運営者 どうも僕は、そこにクリスチャニティの影を感じるんですがねえ。

手塚 まちがいなくこれはキリスト教的原罪意識のなせる業だと思いますね。
 「人間はどこまでエネルギーを使って自分の欲望を拡大してもよいのか、放っておくと人間は自分たちを制御できなくなるのではないのか」という意識の裏返しなのでしょう。

運営者 つまり「人間は自分たちを何らかの形で制御する必要性がある」と思っている人たちなわけです。自分たちを根本のところでは信じていない。なぜならば自分たちは原罪を犯した存在だからですよ。


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