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「地球温暖化」の気象科学と原罪意識が合体!

手塚宏之 代表取締役名誉相談役

ゼノン2.JPGサン・ゼーノ ・マッジョーレ教会

手塚 あれは、人類の経済成長はいつまで続けることができるのか?エネルギー供給の限界にどこかの時点で直面して、一部の先進国だけでエネルギーを独占することはできなくなるだろうし、経済成長もできなくなるだろうという話だよね。

運営者 当時はものすごい危機感がありましたよね、学校で習って知ったんだけど。

手塚 オイルショックの直前にそうしたレポートが出て、それに続いて環境経済学という学問分野ができました。ケネス・ホールディングの「宇宙船地球号」とか・・。地球というのは閉じた系であって、その中で誰かがエネルギーを独占すると誰かが損をするとか、資源が有限なわけだから誰かが先食いしてしまうと残った人たちが使う資源がなくなるといった話が経済学の中にできてきたわけです。

運営者 なんかありましたね。ガイア理論とか。わたしが興味の持てなかった分野です。

手塚 従来の経済学は、資源が有限であるということを前提に作られていなかったわけですが、資源は有限なのだということが前提になってきたのがそのころですよ。しかし環境経済学は一部のマニアに受けていただけで、一般の人の日常生活に影響するということはありませんでした。
 ニコラス・ジョージエスクレーゲンが提唱はじめたエントロピーの経済とかについては、だんだんとマニアの間で認識され、リフキンとか竹内均とかが啓蒙書を書いて、一時期一般にも広まりましたね。「資源やエネルギーというのはいずれ必ず枯渇する、エントロピーは不可逆に拡大する」というやつです。なぜなら今みんなが使っている化石エネルギー(石油・天然ガス・石炭)はすべて、過去数万年にわたって太陽から来た低エントロピーのエネルギーが膨大な年月をかけて堆積・凝縮してできたものであり、それを短期間の間に盛大に使ってしまうと、同じ量の化石燃料を短時間で作ることはできないわけだから、いずれ資源は枯渇してしまうぞといった警笛でした。
 それは今でもそうなんです。だから低エントロピーエネルギーの代表である太陽光発電の有効性には私は疑問を持っています。それはちょっと置いておいて、エントロピーの概念というのはもともと抽象的な熱力学の世界の話ですから、理科系の人には受けたんだけど政策当事者には全く受けなかったということがあります。

運営者 そうか、エントロピーというのは、ニューサイエンスが流行するまでは、文系の人は全く知らなかった概念でしょうね。

手塚 だから社会のメインストリームにそうした考え方が出てくることはなかった。
 それがなぜか、80年代から「地球温暖化」という概念に形をかえて、すべての人に関係する問題としてクローズアップされてきました。
 地球温暖化というのは、工業化された社会でエネルギーを大量に消費すると、必然的に副産物としてCO2が出てくる。化石燃料はカーボンの塊で、これを燃やすとエネルギーとCO2が生産されるからですね。
 大規模にこれを行うと、CO2が地球の大気の中にどんどん放出されるという、客観的な知見が表明されたわけです。
 CO2はいずれ植物が光合成を行うことによってもう1度カーボンに戻るわけだけど、そうした営みをはるかに超えたスピードで、過去膨大な時間をかけて蓄積されたカーボンを人類が燃やすことによって、温室効果ガスであるCO2が増えつつあるということが物理学者や気象学者によって指摘されたということです。それによって地球全体の温暖化が加速されるだろうというのは理論としては正しいことだよね。
 そこに、もともと人間の欲望の拡大に対して罪のイメージを持っていたような社会科学系の人たちや、思想系の人たちが入ってきたわけです。

運営者 ぜんぜん根拠のない原罪意識を持っている人たちですね。


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