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田中角栄 知より情の人心掌握術   ◆「人間力」エピソード集

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理屈をこねるより感情に訴える


 相手に「自分はあなたを認め、受け容れていますよ」という気持ちを伝えるいちばん簡単な方法は、相手の名前を覚え名前で呼びかけることである。他人から自分の名前で呼びかけられれば、どんな人でも「相手はちゃんと自分を認識し、受け容れてくれているんだな」と理解できる。

 この点において田中角栄の逸話は有名であろう。田中角栄は官僚や支持者と打ち合わせをしているときに、事務的な話は側近にまかせて、自分はひたすら相手の名刺と顔を見較べて名前を覚えることに専念していたと言われる。この手を使っている政治家は今でも少なくない。何かのときに気安く名前で呼ばれれば、「こんな偉い人が自分の名前を覚えてくれていたのか」とうれしくなってしまうものだ。

 しかしそんな田中角栄でも、やはり記憶力には限界があるので、親しく名前を呼びたい相手でも忘れてしまうことがある。そのようなときは、次のような手を使ったらしい。
 「君の名前はなんだっけね?」
 たずねられた人は「当然わたしの名前など覚えてないだろう」と考えるので、「鈴木です」と答えるわけだが、そのとき田中角栄は涼しい顔で、「名字は知ってるよ、名前のほうだよ」と言うのだ。そこで彼は「鈴木一郎です」と答えるので、田中は「そうそう鈴木一郎君だね、覚えてるよ」と絶妙のフォローを入れるのだ。すると聞かれた当人は、「田中先生は僕の名前を覚えていてくださったんだ」と自尊心を取り戻せるという次第だ。もちろんその後、田中は何度も会話の中で鈴木君の名前を差し挟んだことだろう。
 そして、本人を認めるよりも有効な手段は、本人の奥さんや家族に対しての思いやりを示してやることである。たとえば奥さんや家族の誕生日を記録しておいて、プレゼントを贈るとか。

 わたしも出版社に勤めていたときによく聞いたのは「作家の奥さんの葬式には必ず行きなさい。そうすればその作家を大切にしているという気持ちが本人に伝わる。しかし作家先生本人の葬式には行ってもしかたがないんだよ」というミもフタもない話であった。世知辛いものである。
 人に働きかけるときは、理詰めで損得について話すよりも、相手の「好き嫌い」の感情に訴えかけたほうが効果的なことのほうが多い。これは頭でっかちの人ほど認めたがらないことだが事実だし、知らなければ損をみることになる。

 田中角栄は人の名前を覚え承認し、その人の周囲の人にプラスの印象を与えることで、その人を味方につけたのである。

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人間力とは、「大人になること」と見つけたり













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