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リッツ・カールトンが持つ共感する力   「人間力」エピソード集

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相手の心に届く仕事のカギは、いかに共感性を発揮するか


 お客さまの気持ちを読むことにたけたサービスマンの人間力的なノウハウを見てみよう。
 ホテルランキング上位常連のザ・リッツ・カールトン大阪は、サービスに定評のあるラグジュアリーホテル。まず最初にベルボーイに話を聞いてみた。ベルボーイの仕事は、宿泊客がホテルに到着したらフロントにご案内し、荷物を持ってお客さまの部屋まで案内する係である。ベルボーイはロビーに立ってお客さまをお待ちしているわけだが、「いつもアンテナを三本立てている」と彼は言う。一本はお客さまが入って来る真正面。もう一本はまったく反対側、つまり背中に目があるということ。そしてもう一本はフロントに注意を向けている。
 サービスの目的は、お客さまに満足していただくことだから、その目的を達成するためにはお客さまの心を読まなければならない。お客さまが何を求めてホテルにやってくるのかを知らないと、そのお客さま個人に対するサービスは成り立たないのだ。そしてお客さまのニーズはまさにさまざまなので、そのニーズをある程度絞り込む必要がある。ベルボーイは興味津々でそのお客さまのニーズを探る。
 「このお客さまの今日のご宿泊は何がメインなんだろうか? しぐさや表情、持ち物の中にヒントがあるので、慎重に観察します。
 たとえば荷物をお持ちしたときにパソコンが入っているようであればそのお客さまはビジネス目的なので、パソコンや携帯電話のバッテリー充電器はお持ちですかとたずねますと、意外とお持ちでない方が多いので喜ばれます。また荷物の中でワインの瓶が触れ合うような音がすれば、何かの記念日でホテルにお越しなりお部屋で乾杯されるおつもりなので、栓抜きをご用意しましょうかとか、白ワインであればワインクーラーをご用意しましょうかとおたずねするわけです」
 もし自分がお客さまの立場だったら、ホテルに対して何を望むかを常に意識しておくこと。そうすると相手の発しているサインの意味を敏感に感じ取れるようになる。センスを磨くためには、私生活で自分がサービスを受ける立場のときに、自分が相手のサービスをどのように感じるかを分析するのである。お客さまの気持ちを知るためには、相手の立場になるのが大切なのだ。
 そしてお客さまのニーズがわかったら、サービスのマニュアルを超えて、その時々、自分のできることを考える。相手の心に届くサービスはそこにある。

 次にザ・リッツ・カールトン大阪内の日本料理店の接客係の女性に、満足してもらうためのサービスのコツを聞いた。
 たとえば三人連れのお客さまが来られた場合、まず最初にだれがゲストでだれがホストかを見極める必要がある。そして「ホストはゲストに対してどのようなもてなしをしたいと考えているか」を探るのである。
 最初の十数分間はお客さまの様子をよく観察する。幹事の目線や手ぶりのサインによく注意しておいて、宴席が始まったらゲストに目配りを集中する。幹事が「こうして欲しい」と思うことはゲストを見ていればわかるからだ。つまりお客さまは食事中も常にスタッフにサインを送っているのである。おいしく食べて満足しているときはやや身体が前のめりになっているし、おなかがいっぱいになったときや何かを注文したいときは、背中が後ろに反るので「なにかあるな」と判断できる。その様子をちゃんと見ていれば、幹事さんに何か言われる前にこちらから働きかけることができる。
 さらに相手の気持ちは接客係から積極的に聞くこともできる。そのためのキー・クエスチョンが、注文を聞きに行ったときの一言。「お嫌いなものはないですか、お酒は飲まれますか?」といったかんたんな質問なのだ。これをきっかけにして、話の切り口を見つけお客さまの好みを聞き出していく。好みに応じた、メニューにない料理を出すのが目標である。
 彼女が提供しているのは、単においしいものを食べてもらうことではなく、気分のよい楽しい時間を過ごしていただくという感情に訴えかけるサービスだ。お客さまの心に響くサービスのほうが付加価値が高いのである。そのために相手の心を読むポイントをまちがえず、的確にニーズを見極める必要がある。
 そしてもちろんお客さまが満足されたかどうかを知るポイントも彼らは心得ている。決して安くはない料理店の勘定を終えて店を出るときに、なおそれでも「ありがとう」という心からの一言をかけてもらえたときに、初めて彼らは「ああ、満足していただけたのだ」とお客さまの気持ちを受け取ることになるのだ。
 ザ・リッツ・カールトン大阪の従業員はお客さまの気持ちを読むポイントを知っているだけではなく、「自分がお客さまの立場になったらどう感じるか」と考える共感性を働かせているのである。

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