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荒川静香、金メダルよりもイナバウワー   「人間力」エピソード集

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「何よりも自分らしく」でプレッシャーをはねのける


 トリノ冬季オリンピックは終盤に到るまで、日本選手は誰ひとり金メダルを取れなかった。このときのために大画面テレビに買い換えて期待しつつ観戦していた人たちは、前評判との違いにカリカリしていたことだろう。最後の競技フィギュアスケート、ショートプログラムが終わった時点で荒川静香選手は三位につけていた。一位だったコーエンとは〇・七一点差。フリー演技で勝負が決まる。

 勝敗の分かれ目は、「金メダルが欲しい」というプレッシャーといかに戦うかだった。一位のコーエンはそのプレッシャーに負けて最初の連続ジャンプで転倒。二つ目のジャンプでも手をついてしまい、結果として銀メダルに終わる。ショートプログラム二位のスルツカヤは、自分自身の心臓病と、母親の看病のためにいったんはスケートを断念していた。しかしスケートをやめてから「やっぱり自分はスケートをやりたい!」と考え直して再挑戦し、世界選手権も欧州選手権の優勝も勝ち取っていた。「もうあとはオリンピックの金メダルだけだ」というプレッシャーに負けて、スルツカヤは後半の三回転ループで転倒してしまう。

 もちろんどの選手も血のにじむような努力をしてここまで来たのだから、「金メダルを手にしたい」という思いは同じだ。しかし荒川静香は違っていた。彼女はバイオリンに編曲された「トゥーランドット」の調べに乗って、実に伸びやかに演技を繰り広げた。そして二つ目のジャンプでは回転数を一回抑え、イナバウワーの後の三連続ジャンプにすべてをかけた。そうした気持ちの余裕を持っていたのだ。

 イナバウワーは、新採点方式になってから採点に入らないこともわかっていたが、彼女には「イナバウワーはできる限り長い時間やりたい」という気持ちがあった。なぜなら、彼女にとってイナバウワーは自分らしさを表現する手段だったからである。つまり彼女は、「このオリンピックは自分のスケート人生の中で最高の舞台にしたい」という思いを、金メダルを取りたいという気持ちよりも優先していたのだ。だからショートプログラムで三位になって「ひょっとしたらメダルが取れるかもしれない」と思ったときにも、「その自分の心にフタをした」と語っている。

 「何よりも自分らしさを出したい」という自然で気負いのない気持ちでリラックスして滑ることで、伸び伸びとした表現になり、これが高得点につながった。リラックスすれば集中力が出てくるので、自分のもともと持っている能力を最大限発揮することができる。これにより荒川は、日本中が待望していた金メダルを獲得することができたのだ。

 極限の状況下においても荒川静香は、リラックスすることで全力を発揮したのである。(参考/「Number WEB」より)

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