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欽ちゃんの潔いお詫び   「人間力」エピソード集

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身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ


 「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」とは、武道の言葉である。死中に活路ありということだ。

 タレントの萩本欽一は社会人野球の実業団がどんどん廃部しているのを憂いて、「野球界を活性化したい」と、二〇〇五年に茨城県稲敷市(旧桜川村)に茨城ゴールデンゴールズという社会人野球のクラブチームをつくった。チームは農村にあって農業と野球の両立を目指し、練習試合では各地を回り、欽ちゃんがハンドマイクで選手の激励や試合の解説を行う独特のスタイルが名物だ。有名芸能人の選手も多数在籍していたのだが、〇六年七月函館に遠征したときに、チーム所属のお笑いタレント山本某が未成年の少女と飲酒やみだらな行為を行ったことが判明した。当然球団の道義的責任が問われることになったのだが、世間は客いじりが芸風の欽ちゃんが今度はいじられる番なので、「どのように言い訳をするだろうか」と興味津々で彼が公の場に出る瞬間を待っていた。

 羽田空港の到着口で記者会見に応じた欽ちゃんは開口いちばん、
 「茨城のみんな、ごめん! 野球好きだったけど、球団なくなっちゃった」
 「山本からすいませんでしたって電話がありました。山本、その先言うな。内容も知りたくもない」
 「球団なくなったよ。(山本には)九九%バカって言いたいけど、事が大きくて時間食っちゃいましたけど、決めました。山本だけが責められる問題ではないということに」
 「この野球を始めたのは僕なので、大好きな野球だったけど辞めることにしました」
 と、いきなりチームの解散を断言したのだ。自分が好きなことを断腸の思いであきらめるという彼の潔さが会見を見た人の胸に広がっていった。そしてだれもが「そこまですることないよ。欽ちゃんが悪いわけでなし」と思った。そうした世論の高まりを受けて、二日後欽ちゃんは球団の解散を撤回し、球団はリストラしながらも存続することになったのである。

 もし彼が「自分の愛する球団をなんとか守りたい」という姿勢を少しでも見せたならば、世間は容赦なく彼と球団を叩いたかもしれないが、最初から謝られて「解散します」と言われたのでは、口さがない世間も「まあまあそう言わずに」と言わざるを得ない。彼は巧まずしてそうした印象を与えたので、だれも彼を責めることができなかった。彼は自分を捨てて無になることで球団を救うことができたのだ。

 至高の人間力は自分を無にすることにある。

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人間力とは、「大人になること」と見つけたり













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