松下幸之助の腰の低さ   「人間力」エピソード集

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リーダーは頭を低くして社員の能力を引き出す


 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉があるが、偉くなる人ほど不思議と腰が低くなるものである。

 ある夫婦が新幹線に乗っていると、斜め前の席に松下幸之助が座っているのに気がついた。旦那さんは「あっ、松下さんだ。話しかけてみたいなあ」と言ったのだが、奥さんは、「やめときなさいよ。あんな偉い人があなたとお話しするはずがないじゃないですか」と押しとどめた。それでも夫が「一言だけでもしゃべりたいなぁ」とブツブツ言っているのを聞いて奥さんは、「じゃあみかんを買って、それを差し上げるのを話のきっかけにしたらどうかしら」と提案した。早速旦那さんはみかんを買って幸之助のところに持っていき、「いかがですか」と手渡した。幸之助は一瞬びっくりした顔をしたのだが、うれしそうにありがとうと受け取って、その場で皮をむいて食べ始めた。
 そして幸之助は京都で下車する前にこの夫婦の席に来て、「先程はありがとう。おいしかったですよ」と頭を下げた。このご夫婦はその幸之助の振る舞いにいたく感動したのだが、その後ホームに降り立った幸之助は、その夫婦の乗っている座席の窓のところに来てさらにお辞儀をし、新幹線が動き出すまで夫婦を見送ったのである。旦那さんは涙が出るほど感激し、家に帰るとさっそく電気屋さんを呼んで、電球の一個に至るまですべてナショナル製品に替えさせたという。

 幸之助はPHP研究所の江口克彦社長にこう言ったそうだ。
 「小さい会社の経営者であれば率先垂範して部下の人に命令しながらやることも必要だけど、これが百人とか千人とかになれば、それではあかんね。心の底にこうしてくださいというような心持ちがないとあかん。これがさらに一万人、二万人となれば、どうぞ頼みますという心根に立たんとだめやな。けど、もっと大きくなると、部下に対して手を合わせて拝むという思いがないと、いかんということや」

 平成元年四月二七日、松下幸之助は亡くなった。死の直前、幸之助は声帯が委縮して声が出なくなっていたので、のどにたまったたんをチューブで吸引する必要があった。その際、主治医である松下記念病院の院長が、「これからチューブを入れます、ご辛抱ください」と幸之助に語りかけた。そのとき幸之助は力を振り絞って弱々しい声でこう応えたそうだ。「いやいや、お願いするのはわたしです」。これが松下幸之助の最後の言葉であった。
 すぐれた人間力を持つリーダーは、腰が低く、だれでも自分と対等な人間だという意識を持っているものである。

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人間力とは、「大人になること」と見つけたり













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