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新規開業病院が狙う看板の意外な効果   「人間力」エピソード集

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嫌いな人でも遠ざけず、手なずけておくのも器量である


 生きる上での知恵にはいろいろあるものだ。
 これまで大病院で勤務医をやっていたわたしの友人が、めでたく東京都内で個人医院を開業する運びになった。医院の開業までには事務手続きや内装、医療機器の運び込みや電子カルテの導入、薬の手配などたいへんな作業が必要である。そこで開業一週間前に、やはり地方で開業している彼の父親が手伝いにやってきた。父親はもう五〇年近くも個人病院をやっている海千山千のつわものである。

 内装もまだ仕上がっていない院内では、看護スタッフや医療機器卸会社の社員や製薬会社の人たちなどが忙しく立ち回っている。
 その中へ、この新しい病院の近所で看板広告を扱っている業者が入ってきた。どうやら話を聞いてみると、彼はかなりこの地域で顔が広いらしく、なかなかの情報力を持っている。どこの店主がどういう人でといったうわさ話には誰より詳しい。そして彼はしきりに電柱広告を勧めてくるのだが、この病院は立地条件がよいので看板などを出す必要はないだろうとわたしの友人は考えていた。そこでこの業者に、「うちは電柱広告は出さないから帰っていいよ」と断りかけようとしたところ、父親に止められた。
 「そう言わずに、いちばん安い電柱広告をひとつだけ出しておけ」

 友人が父親に「なぜですか? 看板なんか出す必要ないじゃないですか。それにあの業者は顔が広いのはいいけれど、どうもうさんくさい感じがして嫌なんだけど」とたずねると、彼の父親は、「立地ビジネスである病院の成功は、地域の人たちといかにうまくやるかにかかっている。あの業者は広告営業を通してこの地域の人たちとの密着度がとても高そうだ。もし彼の機嫌を損ねたらどんな悪口を言い触らされるかわかったもんじゃない。これだけいろんな所に出入り自由だし、案内もなしにズカズカ入ってくる行動力はたいへんなもんだ。火のないところに煙を立てられないためには、彼と看板一枚の付き合いをしておくのは安いものだ」。
 そう父親から聞いたわたしの友人は、早速いちばん安い電柱広告をこの業者に発注したのだった。
 自分が気に入らない人間だからといってひたすら遠ざけるのは芸のないことだ。むしろ手なずければ、こちらを守ってくれて、しかもそれ以上こちらには近づいてこない。映画「ゴッドファーザー パート2」のなかにこんなセリフがある。「味方は近くに置け。敵はもっとだ」
 海千山千の開業医は、安い保険料を払って危機を未然に回避する術を身につけているのである。

うさんくさい相手をどうあしらうか
解決法    最低限の付き合いをして味方にしておけばいい。少なくとも敵に回さない


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人間力とは、「大人になること」と見つけたり













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